宅配便のチャイムが鳴ったのは、午後三時を過ぎたころだった。頼んでいた化粧水と乳液がようやく届いて、玄関先で箱を開けながら、なぜこれを選んだのかをもう一度考えてみた。
正直に言うと、選ぶ基準はいつもそんなに難しくない。パッケージの言葉に惹かれるよりも先に、まず手に取ったときの重さや、ふたを開けたときの香りを確かめる。今日届いたものも、店頭で何度も蓋を開け閉めして、テクスチャーを指の背で確かめてから決めたものだった。
会社の後輩に「どれがいいんですか」と聞かれることがあるけれど、正直、答えに困ってしまう。人によって肌の調子も違うし、その日の気分によって欲しい使い心地も変わる。だから最近は、成分表示の欄をゆっくり眺めて、自分が知っている名前がどれくらいあるかを数えるようにしている。知らない言葉が並んでいても、それだけで避ける必要はないと思うけれど、せめて自分で調べられる程度のものを選びたい。
値段の高さや広告の言葉に、つい引っ張られそうになる瞬間もある。でも結局は、朝や夜に自分の手でしばらく使い続けられそうかどうかが、いちばん大事な基準になっている気がする。続けられなければ、どんなに評判が良くても意味がないと、これまでの経験でなんとなくわかってきた。
箱を開けたあと、洗面所の棚に新しい容器を並べた。使い切っていない前のものと並ぶと、少し得意げな気持ちになる。効果があるかどうかはこれから使ってみないとわからないし、誰かに勧めるつもりもない。ただ、今日みたいに午後の光の中で箱を開ける時間が、思っていたより好きだったということだけは、はっきり言える。
明日は仕事帰りに、もう少しゆっくり棚を見て回りたいと思う。
※この記事は個人の体験・感想であり、効果を保証するものではありません。肌に合わない場合は使用を中止してください。
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宅配で買うようになって変わったこともある。店頭で試せない分、最初は小さいサイズやトライアルセットから入るようになった。いきなり現品を買って合わなかったときの悲しさは、乾燥肌なら誰でも一度は経験があると思う。小さく試して、良ければ大きいのを。回り道のようでいて、結局これがいちばん近道らしいというのが、ここ数年の結論だ。
午後の光の中で新しいボトルを棚に並べる時間は、ささやかだけれど確かな楽しみだ。明日の朝、最初にふたを開ける瞬間を少し楽しみにしながら、空いた段ボールをたたんだ。こういう小さな楽しみがあるから、自分のためのものを選ぶ時間はやめられない。
そういえば、届いた箱の中に小さな試供品がひとつ入っていた。こういうおまけは、次の選択肢を知るきっかけになるからありがたい。週末の夜にでも、腕の内側で試してみようと思う。新しいものとの出会い方も、焦らず小さくが私のペースだ。買い物ひとつにも自分なりの型ができてきたことが、なんだか少しうれしい午後だった。
ちなみに宅配の受け取り時間を土曜の午後に固定するようになってから、化粧品に限らず買い物ぜんぶの段取りが良くなった。決めごとを一つ作ると、周りの習慣もつられて整っていくのが面白い。
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