冬になると、頬のあたりがピリッとする感覚が苦手だった。
若い頃は保湿なんてほとんど気にしていなかったのに、ある年の12月、
鏡を見たら口元がなんだか粉をふいたようになっていて、少し驚いた。
——ちゃんと向き合わなきゃいけない季節が来たんだな、とそのとき思った。
いろいろ試して、私が最後に落ち着いたのは、じつはとてもシンプルなことだった。
お風呂上がりの「五分以内」に何かをつける、それだけ。
高い美容液をたくさん重ねるより、タイミングを逃さないことのほうが、
私の場合はしっくりきた気がする。
濡れた肌がまだやわらかいうちに、手のひらでゆっくりなじませる。
ゴシゴシではなく、包み込むように。
その数十秒が、なんだか自分をいたわる時間みたいで、嫌いじゃない。
もちろん、これが誰にでも合う正解だとは思っていない。
肌の感じ方は人それぞれだし、季節や体調でも変わる。
ただ、「あれこれ足す」より「タイミングを整える」ほうが、
私にとっては続けやすかった、というだけの話。
今年の冬も、お風呂を出たら急いで一つだけ。
特別なことはしていない。でも、その小さな習慣のおかげで、
朝の鏡が少しだけ穏やかに見える気がしている。
あとになって知ったのだけど、お風呂上がりの肌は、表面の水分が急に蒸発しやすい状態になっているらしい。湯気で潤ったように見えて、じつは時間との勝負なのだとか。私が偶然たどり着いた「五分以内」は、そういう意味でも理にかなっていたのかもしれない。もちろん専門的なことはわからないから、あくまで聞きかじりの話だけれど。
それから、部屋の湿度のことも少し気にするようになった。冬は暖房をつけると空気がどんどん乾いていくと言われていて、たしかに朝起きたときの喉のいがいがと、肌のつっぱりは連動している気がする。枕元に濡れタオルを一枚干すだけでも違うと聞いて、ものぐさな私はまずそこから始めてみた。加湿器を買うかどうかは、まだ迷っている。
タオルの使い方も、じつは見直したことのひとつ。前はゴシゴシと顔を拭いていたけれど、摩擦は肌の負担になりやすいらしいと知ってから、押さえるようにして水気をとるようにしている。たったそれだけのことなのに、拭き方を変えた冬から、頬のピリピリが少し遠のいた気がするから不思議だ。
こうして書き出してみると、私の保湿の習慣は「何かを足す」ことより「余計なことをしない」ことばかりだなと思う。高い化粧品を並べるより、タイミングと湿度と摩擦。地味すぎて誰にも自慢できないけれど、続けられているのはきっと、地味だからなのだと思う。
ひとつ余談だけれど、保湿の話を友人にしたら「私は朝の洗顔をぬるま湯だけにしたら調子がいい」と言っていた。人によって正解がぜんぶ違うのが、スキンケアの面白いところだと思う。誰かの習慣をそのまま真似するのではなく、ヒントとしてもらって、自分の生活の形に合わせて削ったり足したりする。その試行錯誤も含めて、自分をケアする時間なのかもしれない。
お風呂上がりの保湿は何分以内にすればいい?
肌の表面についた水分は、お風呂から出た直後から急速に蒸発していくと言われている。目安として意識したいのは「5分以内」。髪を乾かす前や着替える前に、まず保湿を一つ済ませてしまう順番にすると、タイミングを逃しにくい。高い美容液を何本も重ねるより、まずこの時間を守ることのほうが、乾燥対策としては効果を感じやすかった。
保湿するとき、こすらないほうがいいのはなぜ?
タオルでゴシゴシ拭いたり、化粧水を強くパッティングしたりすると、乾燥や敏感さが気になる肌には摩擦そのものが負担になりやすい。手のひらで包み込むように、じんわりなじませるくらいがちょうどいい。数十秒でできる小さな動作だけれど、この「こすらない」を意識するようになってから、頬のピリつきを感じる日が減った気がしている。
高い美容液を使わなくても乾燥対策はできる?
できる、というのが今のところの実感。私の場合、効いた変化は「何を足すか」よりも「タイミング・湿度・摩擦」という3つの地味な条件を整えたことだった。特別なアイテムを増やさなくても、お風呂上がり5分以内・こすらない・部屋の乾燥に気をつける、この3点だけでも十分に体感が変わることがある。もちろん肌質や季節によって合う方法は人それぞれなので、まずは自分の生活で続けやすい一つから試すのがいいと思う。
※この記事は個人の体験・感想であり、効果を保証するものではありません。肌に合わない場合は使用を中止してください。
あわせて読みたい
・迷ったときは、パッケージより自分の肌で決めることにしている
・火曜の夜、コンビニのレジ横で成分表示を眺めてしまった話
【PR】夜のケアをすこし丁寧にしたい日に、気になっているアイテムのご紹介(アフィリエイトリンクを含みます)
コメント