正直に言うと、少し前まで日焼け止めは「夏だけのもの」だと思っていた。
塗るのが面倒で、曇りの日や冬はほとんどサボっていた。
きっかけは、久しぶりに会った友人の何気ない一言だった。
「一年中塗ってるよ」と、当たり前のように言われて、私は少し驚いた。
——え、冬も? 家にいる日も?
その日から、なんとなく気になって、朝のスキンケアの最後に
日焼け止めを足してみることにした。
最初は「ひと手間増えたな」と思ったけれど、
続けているうちに、歯を磨くのと同じくらい自然な流れになっていった。
不思議なもので、習慣になると面倒くささは消えていく。
今では、塗らないと逆に落ち着かないくらいだ。
肌にどんな変化があったか、はっきりと数字で言えるわけじゃない。
劇的な何かを期待しているわけでもない。
ただ、「未来の自分のために、いまできる小さなこと」を
ひとつ続けている、という感覚が、私にはちょっと心地よい。
友人のあの一言がなかったら、今も夏だけ塗っていたと思う。
小さなきっかけで習慣が変わることって、案外あるんだなと思った出来事だった。

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