正直に言うと、少し前まで日焼け止めは「夏だけのもの」だと思っていた。
塗るのが面倒で、曇りの日や冬はほとんどサボっていた。
きっかけは、久しぶりに会った友人の何気ない一言だった。
「一年中塗ってるよ」と、当たり前のように言われて、私は少し驚いた。
——え、冬も? 家にいる日も?
その日から、なんとなく気になって、朝のスキンケアの最後に
日焼け止めを足してみることにした。
最初は「ひと手間増えたな」と思ったけれど、
続けているうちに、歯を磨くのと同じくらい自然な流れになっていった。
不思議なもので、習慣になると面倒くささは消えていく。
今では、塗らないと逆に落ち着かないくらいだ。
肌にどんな変化があったか、はっきりと数字で言えるわけじゃない。
劇的な何かを期待しているわけでもない。
ただ、「未来の自分のために、いまできる小さなこと」を
ひとつ続けている、という感覚が、私にはちょっと心地よい。
友人のあの一言がなかったら、今も夏だけ塗っていたと思う。
小さなきっかけで習慣が変わることって、案外あるんだなと思った出来事だった。
ちなみに、友人があのとき教えてくれたのは「紫外線は夏だけのものじゃない」ということだった。あとから自分でも調べてみたら、紫外線には種類があって、肌の奥まで届くタイプのものは季節や天気にかかわらず一年中降りそそいでいるらしい。しかも窓ガラスも通り抜けると言われていて、家にいる日も無関係ではないのだとか。それを知ったとき、冬の在宅日にすっぴんで窓際に座っていた自分を思い出して、ちょっと遠い目になった。
塗る量やタイミングにもコツがあるらしく、朝一度塗ったら終わりではなくて、本当は日中に塗り直すのがいいと聞いた。とはいえ、メイクの上から塗り直すのはなかなかハードルが高い。私の場合は、スプレータイプやパウダータイプを化粧ポーチに忍ばせて、お昼休みに気が向いたらさっと足す、くらいのゆるさで続けている。完璧を目指すと続かないのは、これまでの人生で何度も学んだことだから。
日焼け止めにも「石けんで落とせるもの」や「敏感肌向けの処方」など、いろいろな種類があると知ったのも、毎日塗るようになってからだった。乾燥しやすい私は、保湿成分が入っているものを選ぶことが多い。強力なものをたまに使うより、肌にやさしいものを毎日のほうが、私の性格には合っている気がする。
毎日の積み重ねが何年後にどう出るのかは、正直わからない。でも「未来の自分への仕送り」だと思うと、朝のひと手間もそんなに悪くない。今日もベランダの洗濯物を干す前に、首の後ろまでちゃんと塗った。
ついでに言うと、日焼け止めを塗るようになってから、帽子や日傘との合わせ技も覚えた。塗るものだけで全部を防ごうとせず、影をつくるものと組み合わせるほうが現実的だと言われているし、真夏の通勤では日傘のありがたみが身にしみる。道具に頼れるところは頼って、塗るほうはゆるく長く。それが面倒くさがりの私なりの、紫外線との付き合い方になっている。
そういえば、日焼け止めを塗る場所にも盲点があった。耳の上や首の後ろ、髪の分け目のあたりは、塗り忘れやすいのに日差しをよく浴びる場所らしい。言われてみれば、夏の終わりに耳の縁だけ皮がむけた年があった。あれは偶然ではなかったのだと思う。今は顔を塗ったあとの手に残った分を、耳と首に伸ばすのを癖にしている。残り物にも仕事をさせる、ちゃっかりした習慣だ。
日焼け止めは夏以外も毎日塗ったほうがいい?
紫外線は真夏の晴天だけのものではなく、曇りの日や冬場、家の中にいる日にも一定量届いていると言われている。以前は「面倒だから」と夏以外はサボっていたけれど、一年中塗る習慣にしてから、季節の変わり目に肌が荒れる頻度が減った気がしている。毎朝のスキンケアの最後に「必ず一手間」として組み込んでしまうと、天気を見て判断する手間もなくなって続けやすい。
日焼け止めを塗り忘れやすい部位はどこ?
顔はきちんと塗っていても、耳の縁や首筋は意識から抜け落ちやすい部位だと思う。実際、夏の終わりに耳の縁だけ皮がむけてしまった経験があってから、顔に塗った残りを手のひらに残しておき、そのまま耳と首に伸ばすのを癖にしている。特別な追加アイテムを増やさなくても、「残り物にも仕事をさせる」くらいの気持ちで十分にカバーできる範囲だと感じている。
※この記事は個人の体験・感想であり、効果を保証するものではありません。肌に合わない場合は使用を中止してください。
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